この「ラブライブ!スクールアイドルミュージカル the DRAMA インタビュー」ページは「ラブライブ!スクールアイドルミュージカル the DRAMA」のインタビュー記事を掲載しています。
アニメなどが人気の「ラブライブ!シリーズ」の初となる実写ドラマ「ラブライブ!スクールアイドルミュージカル the DRAMA」が11月21日からMBSのドラマフィル枠で毎週木曜深夜1時29分に放送される。2022年から上演されている完全オリジナルストーリーのミュージカル「スクールアイドルミュージカル(スクミュ)」が実写ドラマ化され、アイドルグループ「日向坂46」の元メンバーの渡邉美穂さん、アイドルグループ「≠ME」の冨田菜々風さんがW(ダブル)主演を務める。渡邉さんに同作への思いを聞いた。
◇自分でいいのかな?と不安も
「ラブライブ!シリーズ」は、2010年にプロジェクトがスタートし、「ラブライブ!」「ラブライブ!サンシャイン!!」「ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会」「ラブライブ!スーパースター!!」などが誕生し、テレビアニメやライブイベントなどを展開してきた。ドラマは、芸能コース選抜アイドル部の活躍でブランド化に成功した大阪・滝桜女学院と、昔ながらの進学校、兵庫・椿咲花女子高校で、対立する2校の理事長の娘である椿ルリカと滝沢アンズがアイドル活動を通じて出会うことで、彼女たちを取り巻く小さな世界に、大きな変化が生まれていく……というストーリー。渡邉さんがルリカ、冨田さんがアンズをそれぞれ演じ、浅井七海さん、安本彩花さん、杏ジュリアさん、仲村悠菜さん、山内瑞葵さん、里菜さん、由良朱合さん、山本愛梨さんらも出演する。
渡邉さんは、ゲーム「ラブライブ! スクールアイドルフェスティバル(スクフェス)」をずっとプレーしていたといい、元々「ラブライブ!」シリーズが好きだった。
「普段から曲を聴いていましたし、ミュージカルも見に行ったことがあったんです。元々、兄が『ラブライブ!』がすごく好きで、学校でも人気で、その影響もあって、『スクフェス』を始めました。元気が出る曲が好きなので、『タカラモノズ』が好きです。小さい頃から女の子のアイドルが大好きでしたし、自然に惹かれていました。アイドルグループは、いっぱい可愛い子たちがいる中で、それぞれ違って、その中で自分が一番キュンとときめく人、推しメンを探せるのが、いいところの一つだと思います。『ラブライブ!シリーズ』のスクールアイドルもメンバーそれぞれ見た目や性格が全然違って、みんな個性豊かで魅力的なんです。最初に好きになったのはにこにー(矢澤にこ )でした。昔からツインテールが好きでした」
好きな曲やメンバーがスラスラと出てくることから、渡邉さんが“ガチ”であることが分かるが、「私は全然です……」と謙遜する。ただ、それも愛があるからの言葉なのだろう。好きだったこともあり、初の実写ドラマ化の話を聞き「え!? そんなことがあるの!?」と驚いたそうだ。
「最初はプレッシャーが大きかったです。ファンの皆さんがたくさんいる中で、自分でいいのかな?と不安もありました。ただ、私はアイドルを5年間やってきたので、その経験を生かしたい!という思いも強くありました」
渡邉さんが演じるルリカは、椿咲花女子高等学校理事長の娘、高校2年生。自ら引っ張っていくタイプではないが素直で、自然と周りに人が集まる。
「ミュージカルを最初に見た時から、天真らんまんという言葉が似合う女の子だと思っていました。彼女自身が意識して周りを引っ張っていこうとするのではなく、内側からあふれ出るエネルギーがあって、気付いたら、人を引っ張っていきます。太陽みたいな存在なんです。私自身もルリカちゃんという存在に元気をもらいましたし、ナチュラルに人を惹きつける天性の才能があるんです。ルリカちゃんは、まぶしくて、17歳の頃の自分を思い出しました。私は17歳の時にアイドルになったのですが、当時は良くも悪くも世間を全然知らなくて、根拠のない自信があって、無敵で、無邪気でした」
◇アイドルは憧れ、日々を過ごす活力
歌って踊るライブシーンもドラマの大きな見どころになる。アイドル時代の経験を生かすことができた。
「10人で踊るシーンもあります。ぜひ見てほしいですね! ドラマでは渡邉美穂が踊るのではなく、ルリカちゃんが踊ります。ルリカちゃんならどうする?と役に向き合い、そこを意識しながら踊ることが楽しかったです。それぞれの踊り方にも個性があって、そこも注目してほしいです。ルリカちゃんは、アイドルがやりたい!という気持ちが強く、エネルギーにあふれていて、目の前の人に伝えたい!と一生懸命な子であることを意識していました。歌いながら踊るという土台があったので、その経験が生きました。グループの活動では、メンバーが意見を出し合って、それをすり合わせていき、支え合います。今回のドラマでもみんなと話し合って、作り上げたので、そこも経験が生きました」
渡邉さんは2022年に「日向坂46」を卒業し、現在は俳優として大活躍している。渡邉さんにとって“アイドル”とはどんな存在なのだろうか?
「小学生の時からアイドルが大好きで、ファンとしてずっと元気をもらっていました。高校生の時、部活や勉強が大変だった時、好きなグループの新曲やラジオを聞くことが癒やしになっていましたし、勇気や元気をくれ、日々を過ごす活力になる存在でした。それに自分にとってはずっと憧れでもあります。自分がアイドルになった時、自分がファンだった時の気持ちを忘れないようにして、ずっと活動していました。今は応援してくださる皆さんとお会いする機会がどうしても減ってしまいましたが、ずっと応援してくださる方の存在がすごくうれしいです。お仕事を頑張って、皆さんに恩返しをしたいという思いがずっとあります」
俳優として活動する中で大切にしているのは「柔軟」であることだ。
「お芝居をすごく楽しくやらせていただいていますが、正解はいまだに分からないんです。でも、それの繰り返しなんだろうなと思っています。いろいろな作品を経験させていただく中で、周りの方と話し合って意見を出し合うことって大事だとも感じています。周りの方の言葉に耳を傾け、現場で柔軟に対応していくことが大事です。今回も改めて感じたことです。難しさでもあるけど、それがすごく面白いんです。自分は意外にこんなところがあるんだ!と発見もあります。今回も最初はプレッシャーがありましたが、現場に入ると、やるしかない!という気持ちになって、いい意味で自分は意外と強いのかもしれないなと思ったり。少しずつ周りが見えるようになってきました。全然、いまだに余裕がないんですけど」
「ラブライブ!シリーズ」は「みんなで叶(かな)える物語」である。ルリカを演じる中でも「夢を叶える」ことの大切さを感じていた。
「仲間たちがいて、家族が応援してくれて……と自分にも重なるところもありました。私も周りの人たちや家族にたくさん応援していただいています。私がアイドルになる時、親は最初、心配していたのですが、認めてくれて、今はすごく応援してくれています。家族や周りの方々がいなかったら、今の私はいません。そういうところも重なるんです」
アイドル時代の経験を生かしながら、俳優として躍動する渡邉さんに、ぜひ注目してほしい。